
フィロソフィーという言葉は大袈裟ですが、良い仕事は意思のある仕事といえますので、
仕事への考え方をまとめてみました。(少々長文です。)
-2010年8月15日
ほんの20数年前のことです。日本は経済大国と呼ばれていました。世界の中で最も付加価値を生み出し最も資産を持った国でした。その理由は、冷戦構造下で硬直した世界経済のなかで半ば偶然から、自由に動けるポジションを入手し、その箱庭のような環境下であまり面倒なことを考えずに、〔働く>経済成長>幸せ〕という単純なモデルを実現できたことにあります。
その結果、衣食住において日本は世界で最も恵まれた社会のひとつになりました。
しかし、考えるべきことを考え現状を見直し、時には否定して未来をつくるということに対して、怠惰な社会となり〔働く>経済成長>幸せ〕というモデルを結果的に過去のものにしてしまいました。
恵まれた環境は、人に『人間は人の役に立つためにいきている。』ということを忘れさせます。消費者としてお金を出せば何でも充足できるという勘違いは、いつしか人を孤立させます。
経済大国の立役者であった世代では、社会との繋がりを持てない独居世帯が問題となっており、現役世代は、老後の蓄えをしなければならないという焦燥に追われ、これからを担う世代は、停滞感が前提の社会の空気のなかで育ち、未来のイメージを容易に持てなくなっています。
実は、各種の統計資料からは日本国民全員が健康に暮らせる資産と経済力が日本にあることがわかります。しかし、自分だけは安全安心に生きたいというブロック経済的な発想は人の孤立を生みだし力を合わせれば実現可能な問題解決とイノベーションの実現を阻んでいます。
現代社会(特に日本)の問題の根幹は、社会が豊かになったことで本来必要になっている力を合わせること、その素となる『コンセンサス』が不足していることです。
社会が豊かになることは即ち個人が力を持つことを意味します。すでに高度経済成長によって実現してしまった、社会が豊かである状態がさらに深く広く発展してゆくには、その力が停滞や排他的な状態に向かわないようにする創意工夫が必要ですが、日本はその創意工夫に対していままでも、そして現在も払うべき関心を払っていません。その無関心のために、世代間はもとよりかつて一億層中流といわれた日本社会の豊かさは、来るべき未来の発展の芽を生めないまま分断されつつあります。
『consensus:コンセンサス』は複数の人による合意を意味します。国立国語研究所の調査では、認知度は25%未満でしたので、改めて説明します。
conにはラテン語で「一緒に/の」という意味があり、sensusには「考え/意見」という意味があります。つまり、consensusは「考えを合わせる、合わせたもの」です。
これが『コンセンサス』であり、力を合わせるための原動力です。
これまでの日本社会は、つまるところ、私たちひとりひとりは、この「考える」ということを回避して来ました。そのつけは、他国よりもたくさんの労働時間であり、負担は大きい割りに報われないと感じる現在の閉塞感のある社会です。
社会という大きな単位だけではなく、企業や商品ブランドといった単位においても、『コンセンサス』をつくり出すこと、そして、そのコンセンサスから経営戦略と戦術、個々の取り組みを見いだすことで停滞した状態をブレークスルーすることができます。
コンセンサスづくりに於いて重要なことは、2つあります。
1:事実やデータを丹念に扱いイノベーションの可能性を意識し『コンセンサス』の 背景となる情報設計/編集を行うこと。
2:『コンセンサス』を気付きの集約点として位置づけ、環境変化に対応して常に
コンセンサスのバージョンアップを行えるようにすること。
この2点を踏まえて『コンセンサス』を形成するコミュニケーションをデザインし、そこから『コンセンサス』を形成することによって、企業、学校、社会、個人に問題解決とイノベーションを実現することができます。
・企業であれば、経営戦略や企業理念をコンセンサスを基に開発することによって、 建前ではない戦略、理念が共有され、従業員の働く理由が一人一人に明確に意識
されるようになります。それは業務の質を向上させ企業業績の向上に繋がります。
・学校であれば、何のために学ぶ学校であるかというコンセンサスを学校の内と外から
のコミュニケーションによって生成することで、偏差値に代表される外部指標に翻弄
されない校風とスクールブランドを確立できます。それは学びの魅力に繋がります。
・社会であれば、市町村や県単位において首長- 議会- 市民間での政策課題に関わる
情報量の違いを埋めるコミュニケーションを行いコンセンサスを形成することで、
車社会から公共交通へといった価値転換を伴うような政策もスムースかつ柔軟に、
実現できます。国という単位でも同様です。
・個人であれば、さまざまなコンセンサスに自分がどうか関わるかを意識することで、
お客さまではなく当事者として関わり思考しやすくなり、独立自尊を醸成します。
しかしながら、『コンセンサス』を形成する取り組みは企業向けでも、行政向けでもほとんど提供されてきません。岩田崇(ハンマーバード代表/慶應義塾大学 SFC研究所 上席研究員(訪問))は、コンセンサスからブレークスルーを実現するという未開拓分野を切り拓くことで、社会に貢献できると考えハンマーバードを創業しました。ハンマーバードはコンセンサスを創り、運営することによって企業形成、行政機関に求められるイノベーションを成功させる会社です。
この『コンセンサス』をつくりだす仕組みとして以下のシステムと企画を提供しています。
1:ポリネコ
(Political Needs Coordinator )
政治家と主権者がオンラインによる設問回答を通じて互いの適合率を把握すること でコンセンサス形成を実現する仕組み
(特許4528691号)
2:イイカオ
(Interactive Identity engine for Creative Advanced Organization)
企業と従業員をはじめとするステークホルダーが設問に答えることで、経営理念や
戦略との繋がり方、関わり方を色彩によっていつでも見える化し、個人の集合に
基づくコンセンサスとしての企業CIを生成する仕組み
(特許申請中)
また、ものが売れる環境づくりに『コンセンサス』を応用したパッケージとして
以下のコンサルテーションを提供しています。
3:コンセンサスブランディング
モノの売り手と買い手間のコンセンサスによるブランディング
4:売れるをつくる
顧客接点を中心としたモノ・サービスの売り手と買い手間のコンセンサス形成
上記以外にも、社会起業的アプローチとして『NIPPON-TM』をはじめとするコンテンツ開発を行っています。すべてに共通しているのは、いままで通りのアプローチでは形成することができない課題を『コンセンサス』をつくり出すことでブレークスルーを実現しこれを解決するいう発想です。
これまでの『コンセンサス』による実績の一端を挙げると、
・成長が滞っていたある企業の第二の創業を、理念設計、経営戦略の策定、そして業務 内容の認識をただの作業から価値創造へとシフトする社内コンセンサスづくりを行う
ことによって成功させました。
・老舗の文具会社による従来にない新商品ラインを実現するために、ブランドシナリオ
を提案し、社内ワークショップを通じて諦観的な雰囲気を払拭し、若手グループ内に 「やればできる」というコンセンサスを形成し、ブログの開設をはじめ社内で前例が
ないいくつかの取り組みを実現することで、流通からも評価される新商品群の開発に
成功しました。
・ポリネコのプロトタイプによる稼働検証を通じて、100名以上の国会議員と約1万
人の方々の参加から国政レベルの課題に、世論(popular sentiment)ではなく、
輿論(public opinion)によって政策の起点となるコンセンサスをつくり出せること を実証。世論調査やマスコミ報道の仕組みでは実現が難しいファシリテーション型の コミュニケーションが実現可能性を見出すことに成功しました。
ハンマーバードは"think out with Hammer,fly ideas like a Bird with consensus"
常識をハンマーで叩くように考え抜いて、コンセンサスを使ってアイデアを鳥のように飛翔させる存在にならんことを願った屋号です。いままでのやり方で解決できないブレークスルーを求めるとき、イノベーションを実現したいとき、そして何か新しい刺激があったらいいなと思ったとき、ハンマーバードを呼んでください。
ご要望に叶えるべく参上いたします。